「給湯器を新しくしたいけど、なるべく費用を抑えたい」という方におすすめしたいのが、給湯器の交換に使える補助金です。
現在、日本政府は「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて省エネを推進しており、それに伴い給湯器の交換に対する補助金も充実してきています。
今回の記事では、給湯器の交換で使える補助金や補助金の対象となる給湯器の機種、補助金の申請方法を幅広くご紹介します。
給湯器の交換を視野に入れている方は、ぜひ最後までご覧ください。
給湯器の交換にかかる費用
給湯器の交換にかかる費用は戸建てかマンションかによって異なります。ここからは、戸建ての場合とマンションの場合に分けてかかる費用をご紹介します。
戸建ての場合
戸建ての中でも、壁掛タイプか据置きタイプかで料金が変わってきます。
タイプ | 費用相場 |
---|---|
壁掛けタイプ | 総額5万円〜30万円 |
据置きタイプ | 総額10万円〜35万円 |
たし湯や配管洗浄を自動で行うフルオートタイプにするかどうかで価格が変わってくるため、どの機能が欲しいか事前に検討しておきましょう。
マンションの場合
マンションでは、壁掛けタイプを設置するのが一般的です。
タイプ | 費用相場 |
---|---|
壁掛けタイプ | 総額5万円〜30万円 |
戸建て同様、たし湯や配管洗浄を自動で行うフルオートタイプにするかどうかで価格が変わってくるため、どの機能が欲しいか事前に検討しておきましょう。
給湯器の交換で使える補助金
ここからは、給湯器の交換で使える補助金をご紹介します。
それでは、それぞれの補助金を1つずつ見ていきましょう。
住宅省エネ2024キャンペーン
「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて家庭の省エネを推進するために、住宅の断熱性の向上や高効率給湯器の導入等の住宅省エネ化を支援する4つの補助事業の総称です。
住宅省エネ2024キャンペーンには、以下の4つの補助事業があります。
このうち、給湯器の交換に使える補助事業は「子育てエコホーム支援事業」「給湯省エネ2024事業」「賃貸集合給湯省エネ2024事業」の3つです。
ここからは、これらの3つの補助事業について詳しく説明します。
子育てエコホーム支援事業
子育てエコホーム支援事業は、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象に、高い省エネ性能を備えた新築住宅の購入や既存住宅の省エネリフォームを支援するものですが、その他の世帯でも活用することができます。
子育て世帯・若者夫婦世帯は上限30万円、その他の世帯は上限20万円の助成金を受け取ることが可能です。
エコホーム支援事業者と契約を結ぶことで申請することができるので、給湯器の交換を行う際には、依頼した業者が対象になっているか確認してみることをおすすめします。
給湯省エネ2024事業
給湯省エネ2024事業は、家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について高効率給湯器の導入支援を行う事業です。
この事業では、設置できる給湯器の種類が限られており、ヒートポンプ給湯器(エコキュート)、電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器(ハイブリッド給湯器)、家庭用燃料電池(エネファーム)への交換のみ補助を受けることができます。
補助金額は以下の表の通りです。
給湯器の種類 | 補助金額 |
---|---|
ヒートポンプ給湯器(エコキュート) | 1台につき8万円 |
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機) | 1台につき10万円 |
家庭用燃料電池(エネファーム) | 1台につき18万円 |
賃貸集合給湯省エネ2024事業
賃貸集合給湯省エネ2024事業は、家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野について、特に賃貸集合住宅に対する小型の省エネ型給湯器の導入支援を行う事業です。
この事業においても設置できる給湯器の種類が限られており、ガスの排熱を利用してお湯を作る「エコジョーズ」と、石油からの排熱を利用してお湯を作る「エコフィール」という給湯器のみが対象となります。
補助金額は以下の通りです。
給湯器の種類 | 追い焚き機能の有無 | 補助金額 |
---|---|---|
エコジョーズ | 無し | 1台につき5万円 |
有り | 1台につき7万円 | |
エコフィール | 無し | 1台につき5万円 |
有り | 1台につき7万円 |
東京ゼロエミポイント
東京ゼロエミポイントは、省エネルギー性能が高いエアコン、冷蔵庫、給湯器、LED照明器具に買い替えた東京都民に対してポイントを付与する事業です。
給湯器は、エコキュート、エコジョーズ、エコフィール、ハイブリッド給湯器のみ対象となります。
給湯器を交換した場合、12,000ポイントをもらうことができ、LED割引券1,000円分+商品券11,000円分と交換することができます。
その他自治体の補助金
ここからは、各自治体が主体となって実施している補助事業を紹介します。ここで紹介するものはあくまで一部ですので、ご自分の自治体の補助事業をよく調べてみてください。
それでは、自治体の補助金を1つずつ見ていきましょう。
東京都新宿区 「省エネルギー及び創エネルギー機器等補助制度」
省エネルギー及び創エネルギー機器等補助制度は、東京都新宿区が省エネルギー及び創エネルギー機器等を導入した区民に対して設置・施工費用の一部を補助する事業です。
補助対象となる給湯器は、エコキュートのみになります。エコキュートに交換すると、定額100,000円の補助を受けることができます。
東京都府中市 「エコハウス設備設置費助成金交付事業」
エコハウス設備設置費助成金交付事業は、東京都府中市が地球温暖化対策の一環として、自然エネルギーの有効活用を促進するため、個人住宅の環境に配慮した住宅設備の設置に要する費用の一部を助成している事業です。
補助対象となるのは二酸化炭素冷媒ヒートポンプ給湯器のみで、エコキュートが対象となります。補助金額は15,000円です。
埼玉県戸田市 「環境配慮型システム等設置費補助金制度」
こちらの制度は、埼玉県戸田市が環境への負荷の低いシステム等の普及を促進し、地球環境対策の推進に寄与することを目的とした事業です。
補助対象となるのは自然冷媒ヒートポンプ給湯器(通称:エコキュート)のみで、補助金額は1台あたり30,000円です。
大阪府泉大津市 「住宅用ゼロカーボンシティ推進補助金」
こちらの補助金は、大阪府泉大津市が、再生可能エネルギーの活用、省エネルギー機器の普及を促進するとともに、市民の自主的な環境保全に関する取組みを支援することを目的とした事業です。
補助対象となるのは、潜熱回収型給湯器(エコジョーズ)とCO2冷媒ヒートポンプ給湯器(エコキュート)、ハイブリット給湯器(エコワン)です。
補助金額は以下の表の通りになります。
給湯器の種類 | 補助金額 |
---|---|
潜熱回収型給湯器(エコジョーズ) | 10,000円 |
CO2冷媒ヒートポンプ給湯器(エコキュート) | 20,000円 |
ハイブリット給湯器(エコワン) | 30,000円 |
福岡県福岡市 「住宅用エネルギーシステム導入支援事業」
福岡県福岡市が、住宅用エネルギーシステムの設置にかかる経費の一部を助成する事業です。
補助対象となるのは高効率給湯器(エコキュート)のみで、定額20,000円が補助金額となります。
補助金の対象となる給湯器の機種
補助金の多くは、「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて省エネを推進したものがほとんどで、対象となる給湯器の種類も限られています。
対象機種は補助事業によって異なりますが、ここでは代表的な給湯器の機種をご紹介します。
それでは、それぞれの機種を1つずつ見ていきましょう。
対象機種①|エコキュート
エコキュートは、大気中の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプ式給湯器です。 そのため、従来のガス給湯器や電気温水器に比べて、消費電力を大幅に抑えることができます。
また、CO2排出量も削減できるため、環境にも優しい給湯器と言えるでしょう。 さらに、割安な夜間電力を使用することで、ランニングコストを抑えることも可能です。
ただし、設置スペースが必要となるため、導入前に設置スペースを確認しておく必要があります。また、冬場など気温が低い場合は、お湯を沸かす効率が悪くなることがあります。
対象機種②|ハイブリッド給湯器
ハイブリッド給湯器は、エコキュートとガス給湯器の両方の機能を備えた給湯器です。
普段はエコキュートのように大気中の熱を利用してお湯を沸かし、気温が低い時や湯量が多い時はガス給湯器の機能を使って効率的にお湯を沸かします。
停電時でもガス給湯器の機能でお湯を使うことができるため、とても安心です。
対象機種③|エコジョーズ及びエコフィール
エコジョーズとエコフィールは、従来のガス給湯器よりも熱効率の高いガス給湯器です。
どちらも、排気ガスに含まれる熱を再利用することでエネルギーの無駄を削減し、ガス消費量を抑えることができます。
従来のガス給湯器に比べてCO2排出量も削減できるため、環境にも優しい給湯器です。
エコジョーズとエコフィールは、初期費用が従来のガス給湯器よりもやや高めですが、ランニングコストを抑えることができるため、長期的には経済的です。
また、設置スペースも従来のガス給湯器とほぼ変わらないため、交換しやすいというメリットもあります。
補助金の申請方法
補助金の申請方法は、補助事業によって異なります。
例えば、住宅省エネ2024キャンペーンの場合、消費者が個人的に補助金を申し込むことはできません。事業者が契約を結ぶことで申請することができるので、給湯器の交換を行う際に依頼した事業者が対象になっているか確認する必要があります。
一方、各自治体が実施している補助事業の場合は自身で申し込む必要がある場合もありますので、必ず給湯器を交換する前に確認するようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、給湯器の交換で使える補助金や補助金の対象となる給湯器の機種、補助金の申請方法を幅広くご紹介しました。
給湯器の交換で使える補助金は多岐に渡りますが、補助対象のの機種が限定されていたり、補助を受けられる地域が限定されていたりするので、給湯器を交換する前に確認しておくようにしましょう。
また、補助金によっては事業者が契約を結ばなければならないものもありますので、交換業者を選ぶ際は注意が必要です。
三和水道管理はいつでも無料で現地調査を行っています。給湯器の補助金について聞いてみたい方、自宅の給湯器がおかしいなと思った方はいつでもご連絡ください。